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不動産購入資金を家族に援助(贈与)してもらいたい!非課税になる金額はいくらまで?

コラム

不動産コラム

不動産購入資金を家族に援助(贈与)してもらいたい!非課税になる金額はいくらまで?

憧れのマイホームなど、不動産の購入をしたい場合にネックになりやすい資金の問題。資金援助をしてくれる家族がいる場合は、贈与してもらえる金額に注意が必要です。資金援助には非課税になる金額が決まっており、その金額を超えてしまうと税金を支払わなくてはなりません。

今回は不動産購入で資金援助をしてもらう場合に非課税になる金額や条件についてご紹介いたします。

■住宅取得資金贈与の特例とは

A「住宅購入で親から資金援助してもらうんですけど、贈与税の支払いが心配なんです。」

B「安心してください。ご両親から援助を受けた資金について贈与税が非課税となる特例があるんですよ。」

A「本当ですか!?」

・住宅取得資金贈与の特例とは

住宅購入の際に親から贈与された資金について、贈与税が非課税になる制度を「住宅取得資金贈与の非課税特例」といいます。一定の条件を満たした場合に、最大1,500万円までが非課税となります。

<贈与を受ける条件>

住宅取得資金贈与の特例が適用されるには、贈与を受ける人が以下の条件を満たしている必要があります。

  1. 贈与を受けた時に日本国内に住所を所有している
  2. 贈与者の直系卑属である(配偶者の祖父母・父母からの贈与は対象外)
  3. 贈与を受けた年の1月1日時点で20歳以上である
  4. 贈与を受けた年の所得税にかかる合計所得金額が2,000万円以下(新築等をする住宅用の家屋の床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の場合は、1,000万円以下)
  5. 平成21年分~平成26年分までの贈与税の申告で、住宅取得資金贈与の旧非課税制度の適用を受けていないこと
  6. 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、住宅取得資金の全額を使って住宅用の家屋を新築または取得すること(※)
  7. 贈与を受けた年の翌年3月15日までに、新築または取得した家屋に居住または居住することが確実である見込みがあること(※)
  8. 配偶者や親族など、一定の特別な関係がある人から取得した住宅ではないこと。または請負契約等によって新築・増改築した家屋ではないこと

※新型コロナウイルスの影響で期限までに購入または居住できなかった場合、それぞれの期限が1年間延長されます。

<不動産の条件>

住宅取得資金贈与の特例が適用されるためには、購入する不動産(住宅)にも条件があります。住宅の条件は新築・中古物件・増改築で異なります。

▼新築の場合

  1. 日本国内の住宅であること
  2. 家屋の床面積が登記上40㎡以上240㎡以下(マンションの場合、その区分所有する部分の登記簿床面積)

▼中古物件の場合

上記1.2に加えて、耐震基準について以下のいずれかの条件を満たしていること

● 耐火建築物は築25年以内、木造は築20年以内

● 新耐震基準を満たすと証明された住宅

● 購入後、耐震改修工事を行い、贈与を受けた翌年3月15日までに一定の耐震基準を満たすと証明された住宅

▼増改築の場合

上記1.2に加えて

● 確認済証の写し、検査済証の写し、増改築等工事証明書が必要

● 増改築の工事費用が100万円以上であること

・非課税になる金額はいくらまで?

非課税になる金額は、以下の「購入する住宅の条件」によって異なります。

● 消費税がかかる住宅かどうか

● 良質な住宅か、一般的な住宅か

● 契約締結のタイミング

A「消費税がかかる住宅?」

B「通常、新築の建物や売主が不動産会社の中古物件には消費税がかかります。でも、個人が売主の中古物件には消費税がかからないんです。」

A「なるほど!良質な住宅かどうかは、何で決まるんですか?」

B「耐震等級、断熱等性能等級、1次エネルギー消費量等級、高齢者等配慮対策等級などで判断されます。」

以上をふまえて非課税限度額をまとめると、以下のようになります。

▼消費税10%の住宅取得における非課税限度額

契約締結のタイミング

一般的な住宅の場合

良質な住宅の場合

2019年4月1日~2020年3月31日

2,500万円

3,000万円

2020年4月1日~2021年12

月31日

1,000万円

1,500万円

(国税庁ホームページを基に作成)

▼消費税が適用されない住宅取得における非課税限度額

契約締結のタイミング

一般的な住宅の場合

良質な住宅の場合

2019年4月1日~2020年3月31日

700万円

1,200万円

2020年4月1日~2021年12月31日

500万円

1,000万円

(国税庁ホームページを基に作成)

■住宅取得資金贈与の特例を利用する際の注意点

住宅取得資金贈与の特例を利用するには、いくつか注意すべきポイントがあります。

・申請が必要

住宅資金贈与の特例を利用するには、申請の必要があります。贈与を受けた年の翌年2月1日〜3月15日までの間に、以下の書類を揃えて税務署に申告しなければなりません。

● 贈与税申告書

● 受贈者の戸籍謄本

● 源泉徴収票、または前年分の所得税にかかる所得金額が証明できる書類

● 登記事項証明書

● 住宅取得の契約書写し

● 新築・取得・増改築した居住住宅についての書類

・相続時精算課税と併用可能

住宅取得資金贈与の特例は、相続時精算課税制度と併用可能です。相続時精算課税制度を使えば、最大2,500万円まで贈与税が特別控除になります。

A「すごくお得な制度ですね!」

B「まぁそうなんですが、これ、相続する時には贈与した金額を精算して相続税を課税しますよっていう制度なんです。」

A「難しいです...」

B「たとえば、1億円の資産をお持ちの親から、住宅購入のために2,500万円の贈与を受けたとします。相続時精算課税制度を使えば2,500万円は特別控除です。親が亡くなって残りの資産7,500万円を相続する時に、生前贈与された2,500万円も含めた1億円に相続税がかけられるんです。」

A「一時的にお得になるだけなんですね...。」

B「相続時精算課税では、贈与額から2,500万円を控除したうえで贈与税率を一律20%で計算します。贈与額が大きい人がうまく使えば、納税する時期を遅らせることはできますね。」

・受けられなくなる特例がある

住宅取得資金贈与の特例を利用すると、小規模宅地等の特例が受けられなくなります。小規模宅地等の特例とは、被相続人(故人)が自宅として使っていた土地を、要件を満たせば最大で評価額の8割引で相続できる制度です。

相続税を大幅に軽減できるので、親の自宅を相続する可能性があるなら利用したい制度でしょう。しかし、住宅取得資金贈与の特例を使用した場合、この小規模宅地等の特例は受けられなくなってしまうのです。

・土地のみの場合は利用できない

「住宅取得等資金の贈与税の特例」は資金援助を受ける場合に利用できますが、土地そのものを譲り受ける場合には利用できません。

土地そのものを贈与される場合は贈与税の対象となり、土地の評価額に応じた贈与税が課せられます。

まとめ

住宅取得資金贈与の特例は、一定額まで贈与税がかからなくなる便利な制度です。

ただし、非課税になる金額が条件によって異なるうえに、利用することで受けられなくなる他の特例もあります。住宅取得資金贈与の特例を利用することが将来的にも得なのか、見極める必要があるでしょう。

※本コラムの内容は令和3年4月29日現在の法令等にもとづいております。年度の途中に新税制が成立した場合や、税制等が変更されるケースもありますのでご了承ください。

また、詳細について知りたい方は、お近くの税務署や税理士などにご確認ください。